2012年3月22日木曜日

観たもの読んだもの


【読んだもの】
諸星大二郎の栞と紙魚子シリーズ「青い馬」と「夜の魚」
・友達に借りた漫画。久しぶりに読んだらすごくおもしろかった。
怖いけど主人公の女子二人が全く怖がらないので、
あんまり怖くない。でも実際すごく怖い。
笑いのセンスもすごい。

サン・テグジュペリの「星の王子さま」
・前に読んだことはあるのだけど、
内容を忘れていたので、改めて買って読み直してみた。
星を渡り歩いて地球にやってきて、
最後に自分の星に帰るシーンは感動的。
宮沢賢治のような友情におけるセンチメンタルな世界の
表し方が見事。
「本当に美しいものは目には見えない」
っていうのは本当だとおもう。
だから人は目には見えない何かを伝えようと、
文章に書くし、音楽を創るんだろう。


【観たもの】
「ドラゴンタトゥーの女」
・最後のレディースデーだったので観に行った。
監督がデヴィット・フィンチャーという、
「ソーシャルネットワーク」を撮った監督だったので、
テンポよく、情報もたんまり詰め込んであるし、
台詞も、映像もかっこよく、2時間半の長丁場も、
飽きることなく楽しめた。
この監督は、パソコンを使う人を本当にかっこよく撮るなぁ、と思った。
ドラゴンタトゥーの女ことリスベット役の、
ルーニー・マーラが、本当にかっこ良くて
「ソーシャルネットワーク」に、
主人公の恋人役として冒頭出演していた人らしいけど、
まったく思い出せないぐらいに役を創り込んであった。
「ソーシャルネットワーク」の時は主人公が、
マウンテン・デューを飲んでいたのだけど、
今回「ドラゴンタトゥーの女」では、
缶のコカ・コーラ、もしくはマクドナルドのドリンクが、
よく映っていた。
ジャンクな食生活がより伝わってきた。
最後の切ない感じの終わり方が、
「ソーシャルネットワーク」と似てるなぁ、とも思った。
それと情報の詰め込み方も「ソーシャルネットワーク」とよく似ていたので、
DVDを借りて改めてじっくりと観るパターンになるのも似ている。
ウィキペディアによるとシリーズ全編を通して、
女性への「偏見・軽蔑・暴力」がテーマになっているそうで、
確かにひどい場面がたくさんあるけれど、
リスベットが徹底的に復讐するあたりに、
私たちは女は気持ちよさを感じるのかもしれない。
村上春樹の「1Q84」であり、
田中慎弥の「共喰い」であり、
それらの小説に共通して出てくるのは、男に復讐する女だ。
今まで泣き寝入りするしかなかった思いや、気持ちを、
映画や小説というのは代わりに果たしてくれる役割を持つ、
という側面があるのかもしれない。

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