2010年10月19日火曜日

遺伝のはなし

母親はなぜこんなにも何もしないんだろうと、
つくづく思っていたのですが、今日はその理由が少し解明された気がしました。

母親の父親の話し、つまりおじいちゃんの話を聞いてとても納得しました。
おじいちゃんは酒飲みで毎日毎日お酒を飲んでいました。
朝起きたらコップ一杯の日本酒、昼にコップ一杯の日本酒、
昼下がりにコップ一杯の日本酒、晩酌にコップ一杯の日本酒、と言った具合に、
一日中日本酒でほろ酔い状態で暮らしていたそうです。
その代わりに、母親の母親、つまりおばあちゃんはとても働き者で、
一日中落ち着く事なく、家を出たり入ったりして、せわしなく働いていたそうです。
母親はというと体を壊し、家に引きこもり30代半ばまで無職でした。
本ばかり読みふけり、家事は全て母親にまかせっきり、
居間のこたつに座れば、自動的にご飯が用意されている生活。
おばあちゃんは、おじいちゃんと嫁に行き遅れた娘と
二人の家族の世話をし続けたのでした。

そしておばあちゃんはわりと若い年齢で犬の散歩中に転んで亡くなります。
依存しきっていたおばあちゃんが亡くなって、
しばらく抜け殻のように暮らした母親は30代後半で見合いして結婚します。
結婚した相手は野心を持ち精力的に働く男でした。
3人の子どもを授かり、苦手な家事もなんとかやって、
それなりに子育てをこなした母親。
そんな母親に対する子どもからの印象は、
タバコ吸いながらコーヒー飲み一日中テレビを見続ける姿でした。
子どもながらに「専業主婦っていいなぁ」なんて思っていましたが、
多分、普通の専業主婦はもっとせわしなく動いているものだと、
最近やっと解りました。あの母親の姿は特別なものなのだと。

おじいちゃんはタバコと酒をこよなく愛し、
母親はタバコとコーヒーをこよなく愛していました。
そして一日中ほとんどなにもせず生きていました。
(あ、母親はまだ生きてますが)
労働という労働の全てを自分の人生の最小限のものにとどめました。

ちなみに、私はタバコを吸いませんが、酒とコーヒーは愛しています。

この流れからいくと、
私がもし結婚するとしたらすごく働く人と結婚するでしょう。
なぜなら、私がそんなに働きたくない性質を少なからず受け継いでいるからです。
そして、そんなに働きたくない人同士は相性が合わず一緒に暮らすと、
無駄なトラブルが多くなるというのが経験から得た知識です。

そう考えると、お父さんはすごくいい男なのです。
とても働き者だし、寛大だし、ちょっとやそっとのことではへこたれません。
前妻からも今だに愛されているようです。
もちろんとても駄目な部分もたくさん知っているのですが、
それもきちんと相殺するぐらいのいい部分があります。
人ってそういう風にできているものなのでしょう。

とにかく、すごく働くお父さんと、全然働かないお母さんの子どもの私は、
どっちつかずで、週3日働いています。
まぁ、私は私なりの感覚でこれからもそれなりに人生の舵をとるのだと思います。
つまりそれが守られているということなのかもしれません。

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