2010年10月29日金曜日

人としてのバランス

映画はなぜかとびきり重たいものを観たくなる。
『ヘヴンズストーリー』
HP http://heavens-story.com/
4時間超えの映画。
12月になったら名古屋まで観に行こうと思う。

やっぱり私はどうしても、
この世の暗い世界について考える性質である事を再確認する。
周囲や世の中が浮かれていれば浮かれているほどだ。
昔は随分それが嫌だったんだけど、
今思うとほんと未熟というか子どもだったんだなと思う。
徐々に、この世の重たい側面を自然と受け止める事が出来るようになってきた。
昔はきっとそこにある負の世界に飲み込まれてしまっていたんだろう。
まるで私そのものが負の存在であるように感じてしまい、
それが恐ろしかったのだと思う。
しかし最近になってやっぱり思うのだけど、
この世の暗い側面について考える事はやっぱり人としてすごく健全なのだと。
バランスというかそういうものが必要なのだ。
しかし、そこかしこに潜んでいる負のパワーに飲み込まれてしまい、
鬱病になったりする人もいるけれど、
そうならない心の持ちようというか、精神の在り方があるように思う。
大雑把にいうと『強くなる』ということなんだけど、
この『強くなる』にはどうもコツが必要な気がする。
自分の頭で考えて、自分なりの意見を導きだす癖を身につけるであるとか、
他人の言葉に注意深く耳を傾けるであるとか、
基本的に自分の感覚はどこか欠陥があるという自覚を持つであるとか、
色々だけども、とにかく『強く』なる事が必要なのだ。
自分の心の奥底にある自然の力をうまく解放する才能は人それぞれで、
解放するのはいいけれど、そのエネルギーをコントロールしなくてはならないし、
ほんとんどそれは魔法みたいなものなのだと思う。
私が人として、どういう精神をカタチ創っていくかは、
あらかじめ決められた設計図みたいなものがあるのだろうけど、
ほとんどそれがいわゆる“夢”と呼ばれるものなのだろうと思う。
しかし、それは“夢”ではなく、欲望であり、才能であり、現実なのだ。

とにかく、バランスがとれている人間はそれだけで美しい。
この感覚は私なりの美意識のかなり根底にある気がする。

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