2010年11月8日月曜日

シャブリなコメディ

今日はDVD三昧の一日。

入江悠監督の『サイタマノラッパー』、
大根仁演出の『アキハバラ@DEEP』、
あと、バナナマンの『シャブリなコメディ』。

最近ほんとにバナナマンのラジオばっかり聞いているので、
どんなライブをするのかすごく気になりDVDを借りに行ったのだけど、
ちっともなくてビックリした。
あんなに評判がいいのに!?なぜ!?意味がわからない。
その代わりにおもしろくもなんともない一発屋芸人のDVDがたくさんあった。
そもそも韓国ドラマのDVDの棚が異常に多くて、
店内の棚を占領しているのは一体なんなのか。
こういうのを自己中心的な考え方は、
現代病なのであって将来的にモンスターペアレンツみたいなものになりそうで、
嫌なので出来れば辞めたいが、悲しいことには変わりはない。
なんでも欲しいものがすぐ手に入る環境というのは、
欲求を満たす快楽と引き換えに何か恐ろしい心の働きがありそうで、
すこしこわい。
『シャブリなコメディ』はライブDVDではなく、
映像と音楽を使った作品だったのだけど、
「バナナマンてこういう世界も持っているのか」
と、新しい発見であった。
同じ映像で3カ国語くらいで収録してあったりと、
たしかに世界共通で笑えるような、かなりワールドワイドな作品に創ってあった。
やはりますますバナナマンの深みにハマっていく感じである。

入江悠監督の『サイタマノラッパー』は何かの記事で評判になっていたので、
前々から観てみたかったのだけど、レンタルしていたので借りてみた。
田舎のダサ加減が最高だった。
地方の人たちは「そうそう!そんな感じ!」とすぐに共有できる風景が目白押し。
いとうせいこう氏も推薦している。
日本人が、田舎でヒップホップをしている事の、無理さと滑稽さ。
そう考えると、スチャダラパーはかなりすごいと思った。
普通の人がするとすごくダサくなってしまう素材を、
見事におしゃれに変換している。相当頭がよくないと出来ない事だろう。
入江悠監督は神聖かまってちゃんの映画も撮ったそうだ。
来年1月に公開。
ちょっとみてみたい。

大根仁演出の『アキハバラ@DEEP』は、
2006年にTBSの深夜に放送されていたドラマである。
『去年ルノアールで』『週刊真木ようこ』『モテキ』などの話題作に携わる
名演出家だ。
原作は石田衣良。『池袋ウエストゲートパーク』といい、
街を中心にして物語を書くのが得意らしい。
それにしてもとてもよく出来た内容で、普通に引き込まれてしまった。
ちょっと外国人に見せてあげたいな、と思ったりした。
ますます日本て国はおかしいと思うに違いない。
ちなみに、このドラマにはバナナマンが出ていて、
やっぱり彼らの演技が抜群におもしろい。
どんな役者よりもうまいと思う。
ほんとに私の中でバナナマンの評価が鰻登りである。

そしたら今日偶然にもユーストリームでモテキのイベントを配信していて、
その中で大根仁と入江悠の対談をやっていて、とても興味深く拝見した。
『モテキ』が『500日のサマー』を一部参考にして創られている事や、
入江悠監督のキャラクターがおもしろい事や、とにかく色々。
当たり前すぎておもしろみに欠け普段人に捨てられているような事が、
実はすごくおもしろくて、映画やドラマや小説のネタになるのだと思った。

地方のおいしいもの美しい風景、そんなものばかりを取り上げて、
もっとリアルで悲惨な現状には見て見ぬふり。
そんな体裁のよさばかりを取り繕う人間にはうんざりなのだ。
より突き刺さってくるのは、どうしようもない人間達の、
どうしようもない物語。
今すぐに取りかかるべき事はありのままを見つめてゆく事。
それだけで、随分世界はおもしろいものに変わるのかもしれない。

戦場カメラマンの渡部陽一さんの存在に、
私たちはどれぐらい救われているんだろうか。
なんて大げさに考えたくなるような人だと思う。

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