今日はひとりで気になっていたラーメン屋に行ってみた。
そしたら女の人がひとりでお店に来たのはよっぽど珍しかったのか、
おじさんに「おねえさん度胸あるねぇ」と言われた。
そして年齢を言ったらものすごく驚かれた。
おじさんには18、9に見えたらしい。
まぁ、そんな身なりはしていたので仕方がない。
でもそういうのあんまり気にしないで、
これからも行きたい場所には行こうと思う。
そういうのを気にして行きたいところに行けないなんて、
なんかすごく嫌だから。
世の女の人がひとりで行動しなさ過ぎなんだろう。きっと。
昨年出会って数時間の人に「おじさんだね!」と言われたのが頭をよぎる。
そう中身はかなりおじさんなのだ。
だからおじさんばかりの職場の方が馴染むのだ。
そういえばこないだ職場で電話をとったら共同通信社の記者だった。
一体なんだろう?と話を聞いてみると、
昨年、育児放棄して2児の子を死なせて逮捕された、
下村早苗容疑者についてだった。
彼女は三重県の四日市出身で、
私がアルバイトしている子育て情報誌に過去にモデルとして
出ていたという情報があるという話だった。
そんな話は一切聞いたことなかったのでその通りに答えた。
電話を切ってからモデル登録を検索したけど、
下村早苗さんはやっぱり居なかった。
こんな電話もかかってくるんだなぁ、と驚いて、
同僚の間でちょっとした話のネタになって、
その話題は通り過ぎていった、ように見えた。
今日、何気なしにインターネットを観ていると、
あるページにたどり着いた。
辛酸なめ子が増田セバスチャンという人に、
インタビューしている記事だった。
http://hari2.booklog.jp/?eid=17
増田セバスチャンという人が『家系図カッター』という本を
出すらしい。しかも明日発売だ。
どんな本だろうとインタビューを読んでみるととてもおもしろい。
90年代文化のリアルなドキュメントであり、
崩壊家庭の当事者のための新しい家族論でもある
と、ある。
しかも第一章が無料で読めたので読んでみた。
http://p.booklog.jp/book/18780
読み進めていくと、どきっ、とした。
「ああ、また会った」
そう下村早苗容疑者と再び遭遇したのだ。
無意識が呼んでいる。
なぜだろう。
でも、なぜかはわかっている気もする。
この増田セバスチャンという人は、
下村早苗容疑者の行動をものすごく冷静に分析している。
それは実際に母親からネグレクト(育児放棄)された者の、
人間に対する深い洞察力だ。
下村早苗容疑者に対する世間一般の嵐のような非難、罵倒、中傷の声が渦巻く中で、
彼のような意見の存在はとても重要であると思う。
第3者の立場で「鬼畜だ」と声高にただ叫ぶのは簡単だ。
しかしそんなことで問題はなんの解決もしない。
その言葉に恐れをなして、
心の闇の問題がもっと隅の方へ隠れいってしまうのではないかと思う。
ひとりの人間の人格が形成されていくには、
様々な外的要因があるのだ。
幼い頃に無意識のうちに受けた心の傷はしっかりと刻み込まれ、
大人になってから意味も解らないままに本人を苦しませる。
人はどうしてもやってしまう何かを背負って生きている。
それをしなくてはいけないような何か。
ある種の使命感と罪悪感が一緒になって、
それを遂行するのだ。
ネグレクトすることと、偉大ななにかを成し遂げることは、
全く違うけれど、実は同じエネルギーでやっている、
という気がする。
人々は常につき動かされている。
増田セバスチャンが書いた『家系図カッター』は、
きっとすごく重要なことが書かれている。
「子どもは作らない」
同じ過ちを繰り返さないためには、
まず家庭を作らないことだ。
脈々と受け継がれてきた何かを断ち切ることで、世界を守る。
そんな世界平和があるだなんて思ってもみなかった。
母親はどこかの宗教の尼になっていて実際に会いにいく映像。
あとがきにかえた動画。お墓に置いた『家系図カッター』の本が生々しい。
ほんとうに色々なことを考えさせられる。
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