2011年3月14日月曜日

blood

呪われた血。
逃れられない血。
体中を駆け巡る血。
血によって動かされる運命。
全ての鍵は血が持っている。
未来も過去も全部。

血の前では理性は働かない。
支配されている。
どうにもならない。
だから逃げる。
頭で考える。
一生懸命違う場所を夢見る。
それも全部血が見せてる。
結局ぼくは血に踊らされている。
頭の中から、指の先から、足の先まで、
全部に血は行き届いている。

血がぼくに命令する。
ぼくは血の言いなりだ。
血はものをいう。
口を持つこの肉体を通じて、
喋らそうとする。
何を夢見させて、何を語らす?
頭で考える、というよりも、血が細胞が饒舌になる。
おしゃべりが止まらない。

覚醒を待っている。
全てを話したがっている。
血が持ってる世界の秘密を全部吐き出すために生きて、
それが終われば用なしだ。
ぼくはいずれ血に捨てられて死ぬんだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿